俺の作詞道 其の一 〜『歩いてる』つんく〜

      2016/03/30

最近邦楽の歌詞に興味があり、折角なので気になった作詞家さんの仕事を

このブログ記事で10本ほど取り上げてみたい。

 

で、【つんく】なのだがJASRAC登録が1,300曲と半端無い曲数で驚いた。

作詞作曲でこの量は尋常じゃない、普通はテーマが枯渇するやろ^^;

職業作詞家の仕事として技巧的に歌詞が作られており

『歩いてる』(モーニング娘。)なんかも読み解くと

かなり練り込まれてる印象を受けた。

 

ポイントは、

サビの”歩いてる”という歌詞が

後半の一箇所だけ”歩いてこう”

となってるところである。

大サビに入ってSharara(シャララ)〜 の合唱になり

オーディエンスも含めてみんなで歌うパートが続いていく途中で

「歩いてこう」から短いソロパートが入る。

それまで 状況を表していた「歩いてる」という歌詞が、

このソロパートのみ自身の意思を示す「歩いてこう(行こう)」に

変化しているのである。

ひとりぼっちながらも強い決意のような気持ちが感じられる

フレーズになっており非常に印象的に聴こえるのである。

 

言葉を少し変化させるだけのさりげないワザだが

思わず膝を打つアプローチである。

つんくの曲で言うと他にも

『Memory 青春の光』のサビで

”メモ”と”メモリー”を使い分けたり、

『Loveマシーン』のコーラスで

(fu-fu)が(夫婦)になったりと

散見される憎いテクニック。

関西人ならではのサービス精神発揮、といったところであろうか。

T.HASE拝。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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