tofubeatsが邦楽に新しいムーブメントを着火ファイヤーしている。
2016/11/07
tofubeats(以下、敬称略)に注目しており、
先日、渋谷visionでのDJプレイを見て来ました。
J-POPとクラブ・ミュージックの架け橋的存在である
クラブでかかっている音楽は全編英語で
オシャレ/なんとなく敷居の高いイメージがあるかと思われます。
tofubeatsはご自身も公言している通り
ルーツにJ-POPを通過しており、
日本語の歌ものナンバーが多いので馴染みやすいです。
森高千里と4つ打ちトラックの組み合わせは意外と新鮮。
倍音多めの硬めの声質が打ち込みサウンドにマッチしております。
神戸生まれのハードオフ・サンプラー
京都だとくるり、仙台だとMONKEY MAJIKなど
ご当地を代表するミュージシャンがいますが、
神戸が代名詞の方ってあまりイメージが無かったので
tofubeatsがうまくハマった感はあります。
神戸だと他は松本隆先生とかかなぁ(著名ミュージシャンの方が漏れておりましたら失敬)。
若い頃はハードオフで中古CDやレコードを収集して
サンプリングmixしていたとのこと。
なんとなく神戸の街をリュックにCDを山ほど入れて
自転車で滑走している様子が目に浮かびます。
セルフブランディングが巧みですよね。
ライブパフォーマンスがトークも込みでサービス精神旺盛
関西人の性であると、勝手に解釈しておりますが
とにかく他のDJと違うアプローチを目指しているように映ります。
これはプレイ中に生花を始める大阪人のseiho然りです。
ウインドシンセサイザーを導入した際はやられたなぁと思いました。
インストナンバーも笛でピ〜ヒャラやられると、俄然ライブ感が出て乗ってきます。
フュージョン好きまでも取り込まれる、音楽的な守備範囲の広さ。
私が見た時はウインドシンセサイザーが持ち運べず、
ノートパソコンのキーボードを鍵盤代わりに
フレーズを弾いておりました。なにげに流麗なプレイで驚きました。
tofubeatsご自身がハンドマイク使ってボコーダを駆使して唄うのですが、
フロアーは『ディスコの神様』などの
大合唱で盛り上がっておりました。
合間に挟まれるトークも小気味よく、会場の一体感は抜群です。
音楽プロデューサー+シンガーの組み合わせは邦楽でもっと増えてくる
海外のDJでは以前EDMをブログで取り上げましたが
例えばデビット・ゲッタがSiaをフューチャリングするなど
プロデューサーとヒットシンガーのタッグは主流です。
ボーカルの選定に幅が出るので
tofubeatsのアルバムは非常にバラエティに富んだ内容となっております。
E-Girlsのメンバー(Ami)とくるり岸田が
同一に名を連ねるミクスチャー感。
中田ヤスタカが米津玄師と組んで新譜を出しましたが、
邦楽も音楽プロデューサー+歌い手のコラボは更に増えてくると予想されます。
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昨今は複数のクリエーターで曲を共同制作する
『コーライティング』の手法がひとつのトレンドとなっております。
tofubeatsや中田ヤスタカなど、作詞・作曲・編曲すべてを
1人で完結させるデスクトップ・ミュージシャンと
二極化が進んでいる状況が非常に現代的で興味深い事象であります。
因みにtofubeatsの使用しているAbleton Liveを
私も楽曲制作で使っているのも彼に親近感がある理由のひとつです。
DTMとDJプレイ両方共に可能で、直感的に操れる
非常に便利なソフトウェアであります。
T.HASE拝。