くるり岸田氏のペンによる「管弦楽のためのシチリア風舞曲」に心洗われる
2016/11/28
岸田繁のペンによる管弦楽小作品「管弦楽のためのシチリア風舞曲」本日より配信スタート!
トヨタ自動車“5大陸走破プロジェクト”WEBムービー タイアップの
書き下ろし管弦楽曲が良いです。
どんな曲になるのか以前から楽しみにしていました。
くるり岸田さん作らしい
ねじれ感あるクラッシックになっています。
ここで言う”ねじれ”の定義ですが、
「明るさと暗さが入り混じっている」という
性質が挙げられます。
音楽はメジャー/マイナーコードに大別できますが、
その中間を行く表現ということです。
↑『管弦楽のためのシチリア風舞曲』冒頭のメロディー
AmからCmへこのあと転調、モチーフの変位を繰り返していきます。
メロディーの契機はマイナーで、結びはメジャーのドミナント進行。
暗い気持ちの時に笑顔 明るい気持ちの時の涙 など
感情と相反した演技は表情に深みを与えます。
正に『何を考えているのか分からない』京都人らしい
岸田イズム/くるりポップスです。
メロディーはシンプルなものに色んな楽器・フレーズが対位法的に絡み合うことで
静寂な雰囲気でありながら、ピッと張り詰めた緊張感を醸し出しています。
映画音楽などだと、作曲とオーケストレーションは
別のアーティストが担当することがままあります。
岸田さんはSNSを拝見する限り、
ご自身が鍵盤でmidiにより打ち込みをされたようで
まさに脳内で鳴ったオケの音がそのまま
世に現出した格好といえるでしょう。
『交響曲第一番』のリリースも非常に楽しみです!
T.HASE拝。