アジカンの”リライト”の”リライト”を新旧バージョンで聴き比べてみた。
2016/12/12
アジカン『ソルファ』新録盤が11月リリース、アー写も当時を再現
消してぇ〜 でおなじみの
アジカンの リライト
2004年盤と2016年盤(新録)の違いを検証してみました。
※私が聴いた限りでのあくまで感想なので、
相違がありましたら申し訳ございません。
テンポ
シンクさせてみましたがBPMは同じ(のはず)です。
ボーカル:後藤正文
2004年盤
やや鼻にかかった歌い方により、明るい声質のトーン。
デットな処理になっており、リバーブ成分などは少なめ。
〈消してぇ〜 の箇所〉 について
“てぇ〜” の部分、1番サビについては
やや歪み掛かった声色になっており
若さが感じられるボーカルスタイルである。
2016年盤
喉鳴りしており、太い声質への変化が感じられる。
ミックスはディレイとリバーブがよく効いている(サビ部分など)。
〈消してぇ〜 の箇所〉 について
“けぇし” の部分で 強く踏ん張り(こぶしのよう)、
“てぇ〜” で 伸びやかなロングトーンをみせている。
ギター:喜多建介(後藤正文)
左右のチャンネルが入れ替わっている。
2004年度盤は右が喜多氏(リード)、左が後藤氏(リズム)
2004年度盤
エフェクターの成分が多いのか、
ディストーションの音の粒の立ち上がりが速く、歪みが持続している。
〈サビ前のギターの決め(8分音符 Eのパワーコード)〉について
左右にパンしていたギターが、中央に定位が移動して
印象的に聴こえるようにアレンジされている。
ギターで勢いづかせて、怒涛のサビに流れ込むイメージ。
2016年度盤
アンプ自体のニュアンスがよく出ているように聴こえる
ザクザクとした質感。
(※違っている可能性あるので、お含みおきください)
ギター自体は2016年の方が前に出てきている印象。
〈サビ前のギターの決め(8分音符 Eのパワーコード)〉について
2016年度盤は右にパンしたままで、
ややサラッとしたアレンジになっている。
あと、喜多氏のハモリはアジカンの武器のひとつでもある。
ベース:山田貴洋
2004年度盤
音色について若干歪みが強いのか、ドライブ感が強調されている。
2016年度盤
滑らかな音色で、全体のサウンドを
大きく包み込んでいるイメージ。
ドラムの伊地知氏が手数が多めなのに対して、
山田氏のベースが無駄のない音の構成で
堅実にボトムラインを支えている。
リズム隊のバランスが良いのです。
ドラム:伊地知潔
2004年度盤
主張が強めのドラミングである。
シンバル・ハット系は高音域の成分が多めで派手なサウンド。
キックなどはアタック感が強調されている。
Aメロに入るまえのフィルインなども
かなり攻撃的な叩き方である。
2016年度盤
2004年度盤に較べて、全体に音が引っ込んだイメージである。
やや謙虚なプレイ、といいますか。
キックなどは胴鳴りの音がより出ており、ふくよかな音色。
アジカンは「ソルファ」の他に
「君繋ファイブエム」の全曲再現スタジオライブの
音源などもあります。この映像、緊張感があって愉しめる。
アジカンはサポートが加わる時もありますが
あくまでメンバー4人のアンサンブルが主体なので、
長年培った演奏のグルーブ感により
リリース当時の音源とは違った妙味が
再録盤にはあります。
T.HASE拝。