キャラクターの命である ”目”についての考察。
2017/03/14
動物や人物のキャラクターを描く際に
一番特徴となるのが、目の形状である。
あらゆる定型が出尽くしている感があるけど、
まだ新しい表現があるのではないか!?と模索中である。
いくつかスタンダードな形を挙げてみたい。
黒い正円
ひこにゃん、バリィさん、うさごはん ほか
シンプルだが眉毛をつけると喜怒哀楽も表現できる。
黒い楕円
ふっかちゃん、はねぴょん ほか
よく見られる形状であるが
八の字のタレ目にした
ぐでたまのアイデアは秀逸である。
白い正円+黒い正円
にゃんごすたー、ジバニャン、ちっちゃいおっさん ほか
最近、多くみられる潮流のひとつ。
にゃんごすたーはドラムを叩くというパフォーマンスがあるので
イベントに引っ張りだこになってますねぇ。
白い楕円+黒い楕円
ミッキーマウス、ドラえもん など
昔のマンガを席巻していたスタンダード。
白目の中で黒目を動かすことで表情をつくりやすい。
黒目+大きめなハイライト+睫毛つき
ちぇりん、さのまるくん ほか
少女マンガのようなテイストとなる。
その他、変わり種として気になったものいくつか。
くまモン
正円の中に、黒い楕円という組み合わせは
シンプルながらこれまで見られなかったデザイン。
グッドデザインカンパニーさん、流石のお仕事である。
ふなっしー
まさかの手描き風のラフそのままでぬいぐるみ3D化。
斬新なアプローチである。
せんとくん
昭和のマンガチックなタッチで徐々にジワる。
古今東西あらゆるキャラクターの
目をはじめ、鼻、口、耳、カラーリング、線などを
種類別に体系化して発表したいなぁと妄想している。
古典をたどることで、まったく今までになかった
新しいキャラクターをいつの日か産み出してみたい。
さて、なぜ目をピックアップしたかと言うと
贈答用に実家のペットである
モモ(アメリカンコッカースパニエル)を
イラストに描き起こしている最中で、
ひとつの写真から様々なタッチに展開。
因みにですが、職業イラストレーターは大別すると2パターンで
■どういった仕事でも、個性がはっきりしたタッチのみを描く人
■用途に応じて様々なタッチを描きわける人
私の場合は、後者である。
これは『ドラゴンボール』における
孫悟空が他の登場人物の技を
瞬時に模倣して繰り出す(残像拳、気円斬、太陽拳ほか)ことに
強い影響を受けている。
個性がはっきりしている人はネームバリューを上げると名前で仕事が来る、
様々なタッチを描き分けれる場合は分け隔てなく仕事を取れるという、
両者に利点があるわけです。