ドラマ『やすらぎの郷』が確かにエモい。

      2017/04/26

前クールは『カルテット』が面白すぎて

ドラマに対してやや燃え尽き症候群気味になっており、

今クールは毎週1本、違うドラマをピックアップして見ようかと思っている。

筋は分からなくなりますが、それぞれの作品の雰囲気を楽しんでみたい。

 

テレ朝シルバータイムドラマ枠

『やすらぎの郷』がネットで話題になっておりチェックしてみた。

倉本聰先生のドラマは実は殆ど見たことが無い。

名作『北の国から』は老後の楽しみにとっています。

 

よって倉本ワールドはほぼ初遭遇な訳であるが

リアリティのあるフィクション面白いに決まってる。

キャッコピー「さいごは笑って いきましょう」から痛快である。

 

私が見たのは加賀まりこさんと石坂浩二氏の

ほぼ2人芝居だった回。

長回しでのお二人の掛け合いが

心の炎を静かに燻らし続ける、

ジワジワと来るエピソードでした。

橋田壽賀子先生然り、大御所脚本家のホンは

1シーンがどんどん長くなるのは必然なのか。

 

リアルとフェイク、台本とアドリブ、事実と虚構、シリアスとユーモラス etc…

対になる要素が入り混じったカオス状態のドラマでこれは先が気になります。

劇伴(BGMとなる音楽)もあまり付けず、

過剰な演出がなくても長い舞台を魅了できる

加賀まりこさんと石坂浩二氏の芝居に

技術を超えた人間力みたいなものを垣間見ました。

 

テレビに距離を置いて、業界に警鐘を鳴らし続けることで、

テレビから必要とされる倉本聰先生。

ロックンロールなアティチュード敬意を表します

 

また、倉本先生の企画を受け入れて

視聴者層のニーズに応える枠を用意したテレビ朝日のしたたかさも見逃せません。

テレ朝はシニア層に受け入れられる編成テレビで行いながら、

若者向けにはサイバーエージェントと協業して

AbemaTVにコンテンツを惜しみなく投入しており

来たる高齢化社会とインターネットへの見事な適応力を見せております。

T.HASE拝。

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