映画『オアシス:スーパーソニック』の鑑賞レポ。伝説の中心は正にカオスだった。
2017/05/15
ブラーvsオアシスの記事を書いて気になり、
ドキュメンタリー映画『オアシス:スーパーソニック』をチェック。
まぁとにかくハチャメチャである。
遠巻きにみていたいトンデモないグループ。決して近寄りたくはない危うい連中。
渦中にいた方達は大変だったであろう。
幼少時代の可愛い面影は、一切ない。
ノエル(兄)がリアム(弟)をクリケットのバットで頭を殴るとか
正に命がけの兄弟喧嘩にして壮絶である。
2日間で25万人を集めたネブワースパークでのギグまでが描かれているが
映像で垣間見るだけでもそこに集結した狂気が伝わってくる。
アルバム『Morning Glory』のリリースと、ネブワースがバンドのピークであろう。
巷ではあまり評価を得ていないようだが
個人的には『Be Here Now』のカラッと乾いたサウンドが好みであります。
映画で名曲である『All Around The World』のスタジオライブが
チラッと聴けますが、いつかライブで披露する日は来るのであろうか…。
アルバム『Standing On The Shoulder Of Giants』以降は
メンバーチェンジもありサウンドも含めてスタイリッシュな印象に変化しましたが
初期メンバーである、ボーンヘッド/ギグジー/アラン・ホワイト(ドラムは二代目)たちを含めた
モッサリした雰囲気が好きなんだよなぁ。
特にボーンヘッドの存在って、地味ながら大きかったように見受けられます。
サポートが離脱した際にベースを弾いたり、曲によって鍵盤を担当するなど
サウンド面での貢献も去ることながら、精神的な緩衝材のような役割も
果たしていたのではないでしょうか。
バンドは”バランサー”のような人がいると安定するんですよ。
YMO ⇒ 高橋幸宏 氏(自ら”太鼓持ち”と上手いことを仰っていた)
LUNA SEA ⇒ 真矢 氏
ビートルズ ⇒ リンゴ・スター
両雄並びた立たずとは言いますが、
リアムとノエルの間をうまく取り持つパートがないと
バンドの舵取りは難しいでしょう。
ギャラガー兄弟は否定されるでしょうが、
ボーンヘッドとギグジーが同じタイミングで辞めた際が
オアシスの歴史においての転機になったことは間違いありません。
バンドが解散してからも
相変わらず歯に衣着せぬ物言いマウスは健在ですが、
リアムとノエルの暴走エピソードみたいなものが
すっかり影を潜めたので、少しは大人になったということでしょう^^;
もう1枚、2人が力を合わせたフルアルバムを聴いてみたいけどなぁ。
あの声とメロディの組み合わせはミラクルとしか言いようがない。
T.HASE拝。