ラグビーとTVと私。〜ラグビーにわかファンの雑文〜
2019/10/18
小さい頃からテレビっ子だった。
お茶の間は常時テレビがついており
父親がよくラグビーを見ていたが
ルールが良く分からず小さい頃は
あまりピンとこなかった。
当時は神戸製鋼の全盛時代。
平尾誠二氏がスタープレーヤーだった。
「友情」平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」は
iPS細胞研究でノーベル賞を受賞された山中伸弥教授と
奥様である平尾恵子さんからの証言で
平尾氏の紳士的且つウィットに富んだ
人物像が浮かび上がってくる内容となっている。
テレビ番組では特にドラマが好きで
『ノーサイド・ゲーム』には
毎週胸を熱くさせられた。
『半沢直樹』『下町ロケット』でおなじみの池井戸潤 原作。
Netflixのようにエッジの効いた作品群と同時に、
勧善懲悪のベタな王道展開で結末は分かっていても
安心して見られる『ノーサイド・ゲーム』ような
地上波ドラマもまた私の好みなのである。
役者陣は主演の大泉洋氏をはじめ
様々なジャンルから集結した手練揃い。
中でも浜畑譲役のラガーマン、廣瀬俊郎氏の
朴訥ながら真に迫る演技が印象的だった。
ドラマという虚構の世界にリアリティをもたらす
ガチな元ラグビー日本代表キャプテンの圧倒的存在感。
日曜劇場はいつもキャスティングが絶妙である。
廣瀬氏の著書で述べられていた
『攻撃の際にボールは必ず先頭にある』
『倒れた選手はプレーに参加できない』という
ラグビーの大原則は観戦の一助になった。
ドラマのおかげもありラグビーに興味が湧いた次第である。
ラグビーの試合を80分通して見たのもロシア戦が初めて。
今回のワールドカップはTBSでの放映は無いのだが、
直前に大会を盛り上げたという意味で『ノーサイド・ゲーム』が
絶妙な”オフロードパス”になった訳である。
姫野和樹選手の決めた”ジャッカル”の意味もドラマ中でのプレイから理解できた。
スタジアムで流れる米津玄師の『馬と鹿』を聴いたら
大いにボルテージが上昇したであろう。
この曲、リズムは4分の4拍子なのだが
A・Bメロが変拍子のような聴こえ方をする不思議な楽曲である。
ドラマタイアップに一筋縄ではいかない
ネジレポップスを書く米津玄師、恐るべし。
個人的に注目している選手は
松島幸太朗選手、福岡堅樹選手の両ウィング。
スコットランド戦では見事なコンビネーションで
スピード感溢れるトライを奪った。
左右でワイドに開いている2人が何故近い距離にいたのか!?
戦術的な理解が皆無なので素人目に謎であった。
そして、キャプテン リーチ・マイケルである。
相手を引き連れながら前に出る強靭な推進力に
大げさに言えば“生きていく強さ”みたいなものを与えられる。
ラグビーはルールの詳細が分かるとより深い楽しみ方ができそうだ。
にわかファンとしてはいきなり”強い日本”を
目の当たりにした訳で急速にハマるのは必然であり、
昔からのラグビーファンの方にとって
今回のワールドカップでの日本の大躍進はさぞ感極まったに違いない。
歴史的な一戦になるであろう週末の南アフリカ戦、非常に楽しみである。
T.HASE拝。