『カルテット』と『嘘』と『ビデオテープ(で巻き戻したい)』。

      2017/03/15

TBSドラマ『カルテット』もいよいよ来週が最終回。

ラストの展開が気になりますが、終わってほしくもない

複雑な心境であります。

以後、第9話目のネタバレ含みますので

ご容赦ください。

 

 

 

ニモ(通称)×クマノミ(正式名)という前フリが、

マキ(松たか子)さんの

〈他人から買った戸籍〉×〈本当の名前〉という

物語の主題に結びついていきます。

 

第1話目の〈唐揚げにレモンをかけるか否か!?〉と同様に

何気なく伏線を張っておき、後ほど大きなテーマで回収していく手法。

こういった仕掛けが無数に散りばめられております。

例えば、マキさんが幾度か口にしていた

「登り坂下り坂まさか」の唄が、

実は元演歌歌手のお母さん(まさかの坂本美雨さん出演!?)の

持ち歌だった、という件について

第8話と第9話に跨いで解き明かされます。

 

対旋律が幾つも重なり合うことでドラマ全体のうねりを生み出している。

それは正に壮大なシンフォニーのようであります。

サスペンスフル通奏低音が心をさざ波のように震わせ続けている。

 

こうなると、第1話目の最初のシーン

見返したくなるんですよねぇ。

何気なく目にした導入部分

既に何らかの動機が提示されていた可能性があります。

見返している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

決して見られなかった

”マキさんの泣き姿”が遂に出た訳ですが、

その真偽の行方は如何に!?最終回が待たれます。

 

T.HASE拝。

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