『企業参謀』大前 研一 著 を読んで戦略的思考を注入する。

   

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歳を取ると、誰かに怒られることもなくなります

よって自身への叱咤の意味で

大前研一氏の著作を定期的に読んでいます。

読んでいると「お前の会社は全然ダメた」という声が聞こえてきます^^;

言っている内容すべてを理解できる訳では決してありませんが、

エッセンスに触れることで、一助になるか、と。

分からないまま読んでいた箇所も

時間が経過して再読すると捉え方が変わることもあり、

自身の立ち位置の変化に気付くことにもなるのです。

 

 

『企業参謀』は1975年(私の生まれ年!)と77年に

刊行され著者の出世作です。

冒頭から面食らうのですが、

QBハウスのビジネスモデルを予見されているのです。

 

理髪店の”雰囲気”にかかるお金・時間など不必要なものをカットして

料金と時間を圧縮するアイデアを提示されています。

というか、QBハウスを創業された方が著作よりヒントを得たのだろうか!?

業界団体からの軋轢もあったでしょうが、実際に起業に移された実行力が凄いです。

 

実例やシュミレーションを交えて

コンサルタントの仕事についての知見を披露されています。

ひとつエピソードの一例をかいつまんで挙げてみます

(以下、著作より引用しています。)

 

ニュージーランド沖の日本イカ船団の乱獲について

 

◎日本のイカ船団が大挙してニュージーランド近海に押し寄せ乱獲し、3年目に漁獲不良に陥り問題となる。

戦略的思考家のグループならどのようなアプローチをとるか!?

◎漁民(日本人)・水産省・外務省(ニュージーランド大使)・ニュージーランド国民

問題点をそれぞれの立場より検証する

◎答えをある程度予想、それを立証あるいは反証するようアプローチを形成する

イカ漁業の安定成長について ①必要漁獲量の算定 ②世界イカ漁場の最大供給量を推定

◎スケジュールをきる(マップ作成⇒代替案⇒トレードオフ考察⇒根回し⇒計画書作成⇒実行)

 

詳細は書籍をご一読頂ければと思いますが、

解決の代替案としては、現状分布で小さい船を近い漁場から割り振る  というのが

様々な評価軸(経済性・実現可能性ほか)において、加法・乗法共に点数を得ています。

 

 

こんな難解な事象のシュミレーション例が、自身の普段の仕事にどう結びつくのか!?といったところですが、

■仮説⇒検証する ■武器・問題点をすべて洗い出す ■図などにして情報を整理

■スケジュール策定 ■100%を目指さず、まず実行に移す ■周囲へのネゴシエーション

といった大きな思考の流れについては取り入れるべき点が多々見られ、参考になります。

 

 

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かなり噛み砕いた内容になっている入門編に目を通して本書に入れば理解が進みますね。

T.HASE拝。

 

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